【2026年最新】損失の繰越控除は3年間|使うための申告手順7ステップ
株式の売買で損失が出た年は、確定申告をすることで翌年以降の利益と相殺できます。制度としては知られていますが、毎年申告を続けなければ権利が消えることは見落とされがちです。この記事では、繰り越すための条件と手順を整理します。
①損失が出た年に確定申告する ②その後も毎年申告を続ける ③取引がない年も申告が必要
1年でも申告を飛ばすと、そこで繰越が切れます。
源泉徴収ありの口座でも、繰り越すには申告が必要です。
繰越控除の仕組み
【結論】将来の利益から差し引ける権利です。
相殺の考え方
ある年に100万円の損失が出て、翌年に80万円の利益が出た場合、申告していれば利益の80万円は相殺され、課税されません。残る20万円はさらに翌年へ繰り越せます。
3年という期限
損失が出た年の翌年から3年間が使える期間です。4年目には権利が消えます。
古い損失から使う
複数年の損失を抱えている場合、発生が古いものから順に充当されます。期限が近いものから消化される仕組みです。
配当との相殺
売買の損失は、配当所得とも相殺できます。ただし配当を申告分離課税で申告している必要があります。
申告の7ステップ
【結論】年間取引報告書があれば進められます。
1. 年間取引報告書を用意する
証券会社から1月中に交付されます。複数の会社で取引しているなら、すべて集めてください。
2. 損失額を確認する
報告書の「差引金額」がマイナスであれば、その年は損失です。この金額が繰越の対象になります。
3. 申告書を作成する
国税庁の作成コーナーで入力すると、必要な明細書も自動で作られます。
4. 繰越用の明細書を添付する
損失を繰り越すための専用の書類があります。作成コーナーを使えば自動で出力されます。
5. 提出する
電子申告か、税務署への持参・郵送で提出します。
6. 控えを保管する
翌年以降の申告で、前年の繰越額を転記します。控えがないと金額が分かりません。
7. 翌年も申告する
取引がなくても申告を続けてください。ここで途切れると、繰越の権利が失われます。
| 年 | 損益 | 申告 | 繰越の状態 |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 損失100万 | する | 100万を繰越 |
| 2年目 | 利益30万 | する | 70万を繰越 |
| 3年目 | 取引なし | する | 70万を維持 |
| 4年目 | 利益70万 | する | 全額相殺・繰越終了 |
申告を飛ばすとどうなるか
【結論】その時点で権利が消えます。
1年でも空くと切れる
取引がなかったから申告しなかった、という年があると、繰り越していた損失は使えなくなります。
後からの救済
期限内であれば、遅れて申告することで認められる場合があります。ただし確実ではありません。
忘れないための工夫
繰越がある年は、確定申告の時期に必ず思い出せるよう記録しておいてください。前年の控えを目立つ場所に保管する方法もあります。
金額が小さい場合
繰越額が小さければ、手間と見合わないこともあります。継続するかどうかは金額で判断してください。
複数の口座がある場合
【結論】合算してから繰り越します。
すべての報告書を集める
A社で損失、B社で利益という状態なら、まず両方を通算します。その結果がマイナスであれば繰越の対象です。
源泉徴収されている分
利益が出た口座では、すでに税金が引かれています。通算して全体が損失なら、その分が還付されます。
1社でも漏れると
集計が変わります。すべての報告書を揃えてから申告してください。
一般口座がある場合
一般口座の分は自分で計算します。取引履歴から損益を集計する必要があります。
非課税口座との関係
【結論】非課税口座の損失は繰り越せません。
損失がないものとして扱われる
非課税口座では利益に課税されない代わりに、損失も税務上は存在しないものとして扱われます。
課税口座との通算不可
非課税口座で損失が出ても、課税口座の利益とは相殺できません。
売却の判断
非課税口座で含み損を抱えている場合、損失確定による税務上の利点がありません。この点を踏まえて判断してください。
報告書に載らない
年間取引報告書には非課税口座の取引が含まれません。手元の残高と合わない原因になります。
申告による影響
【結論】合計所得に含まれる点に注意してください。
損失の年
損失を申告しても、所得が増えるわけではありません。扶養の判定に不利になることは通常ありません。
相殺する年
繰越損失で利益を相殺した場合でも、相殺前の利益が合計所得の判定に使われることがあります。制度によって扱いが異なるため、確認が必要です。
国民健康保険料
算定の基礎に含まれる場合があります。市区町村によって扱いが違うことがあります。
迷った場合
税務署や市区町村の窓口で相談できます。金額が大きい場合は確認しておくと安心です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 源泉徴収ありの口座でも申告が必要ですか
必要です。繰り越すには申告しなければなりません。
Q2. 取引がない年も申告しますか
必要です。飛ばすと繰越が切れます。
Q3. 3年を過ぎた損失はどうなりますか
使えなくなります。期限内に利益と相殺できなければ、そのまま消滅します。
Q4. 投資信託の損失も対象ですか
上場している投資信託や、公募の株式投資信託の損失は対象になります。
Q5. 過去の分をさかのぼって申告できますか
期限内であれば可能な場合があります。税務署に相談してください。
Q6. 繰越額はどこで確認しますか
前年の申告書の控えに記載されています。保管しておいてください。
まとめ
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株式の売買で出た損失は、確定申告をすれば翌年から3年間繰り越せます。将来の利益と相殺することで、その分の税負担が減ります。
重要なのは、繰り越している間は毎年申告を続ける必要があるという点です。取引がなかった年に申告を飛ばすと、そこで権利が消えます。
源泉徴収ありの口座でも、繰り越すには申告が必要です。何もしなければ損失は使われないまま終わります。
非課税口座の損失は繰り越せません。利益が非課税である代わりに、損失も税務上は存在しないものとして扱われるためです。含み損を抱えている場合、この点を踏まえて判断してください。
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